2019.01.26世界をのぞこう!~ベトナム編~
世界の「文化」や「今」を紹介する
「世界をのぞこう!」
毎回その国の出身の方や滞在経験の豊富な方をお招きして、最新の社会情勢から生活習慣、郷土料理まで楽しいお話を聞くイベントです。
今回は「ベトナム編」
○日 時 平成31年1月26日(土)10:30~12:00
○場 所 国際プラザ
○講 師 JICA青年海外協力隊OB 酒井 典恵さん(作業療法士)
酒井さんはホーチミンの近く、ミトー市にある総合病院で作業療法士として活動しました。今回はベトナムでの生活、人柄、自身の活動等についてわかりやすくお話していただきました。
ベトナムの生活は安い???
公務員の1ヶ月の給料は約2万円、学生アルバイトの時給は約75円。それなのに、ベトナム人家庭なら必ずあるバイクは約20万円、iphoneは3~5万円と高価。どのように捻出しているか...とても不思議だったそうです。
酒井さんが活動していた病院は、省(日本で言う県)最大の公立病院で、内科・外科など全23科。ベッド約800床に対して、患者は900~1100名ほどいたそうです。廊下にベッドが並べられ常に患者が溢れていました。
そして、病院で驚いた光景は...
病院の廊下をバイクが走っている!初めて見た時は衝撃を受けたそうですが、日常よく見る光景と言っていました。
1日のスケジュールは、朝7時から仕事が始まり夕方4時には終わります。ベトナム人の作業療法士たちは、仕事後にアルバイトで患者の家庭を周り生活費を稼いでいるそうです。ベトナムの病院では、症状にもよりますが、入院期間は10日ほどで看護師は点滴などの医療的ケアのみ、身の回りの世話は家族が行ないます。入院できるのはお金がある人に限られ、省内各地から患者が来るので病院はいつも人で溢れていたそうです。ベトナムの社会保障制度、地方の医療の充足には、まだまだ時間がかかりそうだと話していました。
食文化の紹介では、ベトナムコーヒーとカインチュア(すっぱいスープ)を試食しました。ベトナムコーヒーはとても甘いので、本場よりは甘さ控えめの日本テイストで飲みました。カインチュアはポピュラーな家庭料理でパイナップル、トマト、オクラなどを入れタマリンド(酸味が強い果実)とヌクマム(魚醤)で味付けしました。酒井さんが講座開始前にささと作ってくれてすぐに完成。味が美味しく簡単にできるスープなので、家庭でよく食べるのも納得です。
最後は、ベトナムの主な観光地を紹介。有名なハロン湾、中部にあるランタンが有名なホイアン、南部の海がきれいなリゾートなどまだまだ知らないベトナムがたくさんあります。お話が終わっても、ベトナムグッズを囲んで楽しいおしゃべりが続き、身近で新たなベトナムを知ることができた時間となりました。
世界をのぞこう!では、毎回様々な国をテーマに取り上げ、その国の文化や日本との関わりなど、普段は聞けない興味深いお話をたくさん聞くことができます。前回の様子はこちら。