【2023.09.03】刈谷初期日本語教室 はなそう にほんご
刈谷市内に住む、日本語がほとんどわからない外国人住民を対象にした対話型の日本語教室「はなそう にほんご」を開催しました。
◆日時:2023年6月25日~2023年9月3日の毎週日曜日
(全10回)13:30~15:00
※毎回クラス終了後にパートナーふりかえりあり
◆場所:刈谷市国際プラザ 201会議室
◆教室参加者:教室コーディネーター 2人
(1人が進行役)
日本語パートナー 17人
学習者 12人
(出身:フィリピン 3人、ベトナム 5人、ネパール 2人、バングラディシュ 1人、中国 1人)
◆各回のトピック
第1回:オリエンテーションと自己紹介
第2回:住んでいるところ
第3回:食べ物
第4回:買い物
第5回:家族
第6回:出身地
第7回:旅行
第8回:スピーチの準備
第9回:スピーチ
第10回:これから勉強したいこと
この「はなそう にほんご」は、日本語がほとんどわからない初期レベルの人が、日常生活の簡単な表現を理解して話すことができるようになること、あいさつや自己紹介ができるようになって地域の人と関係がつくれるようになることを目標にしています。また、身近な話題について話すことで、自分が住んでいる地域の生活情報や知識を身につけてもらうことも目的にしています。(各回のトピックは愛知県が作成した学習教材「はじめての日本語教室」28トピックの中から選んでいます。)
参考:学習教材「はじめての日本語教室」 - 愛知県 (pref.aichi.jp)
クラスは教室コーディネーターが進行し、日本語パートナーと学習者はペアになって、その日のトピックについて自分のことを話しました。時々「交流タイム」も取り入れ、教室内を自由に動き、どんどん相手を替えて話をしました。クラス全体のコミュニケーションを通じてお互いを知ることで、回を重ねるごとに人間関係を構築することができました。
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第9回には、それまで話した中から好きなトピック1~3つを選んでポスターを作り、それを見せながらスピーチをしました。写真をふんだんに盛り込んだ資料を手にしながら、ひとりひとりが自分のことを話すことができました。
最終回は、これから勉強したいことについて話しました。心配事などについても話が及び、病院にかかるときのこと、もし災害に遭ったら、などさまざまな話題について学習者とパートナーが話し合いました。
教室に参加した日本語パートナーからは、以下のような声がありました。(アンケート実施。原文のまま)
・毎週少しずつお互いのことが分かり合え、学習者さんもパートナーも(私自身も)楽しんでできていることがよかった。
・ペアで話すことで相手の間を待ったり、表情で理解、伝えることができた。
・対話じゃないと、学習者が口が慣れていかないと思うので良い。アウトプットが重要なので、必須だと思う。
・学習者が自分のことを知ってもらいたいという姿が見られてよかったです。日本語能力に関わらず、話したい気持ちが伝わりました。
・少しずつ仲良くなって、話題が広がっていった。そうすると教室全体の空気も和らいでいくのがわかった。
・相手のことがよく分かった(本人や生活環境、バックグラウンド)。年が離れていても、友達や我が子のように接して話すことがよかった。
・学習者さんのことがわかってくると、それに合わせて話題や資料等も用意できて、お互い楽しめた。
・テーマ毎に簡単な日本語を使って説明するのが重要であることがよくわかりました。
・教えるというよりもお互いに言語、文化の情報交換ができた事がよかったです。
学習者からは以下のような声が聞けました。(母語でアンケートを実施、翻訳)
・とても良い方法です。たくさん人と話すことで日本語のスキルを向上させることができます。
・この方法は効果的でよいです。こんな授業をまた受けてみたい。
・とても好きでした。以前よりもずっと日本語でコミュニケーションできるようになりました。
・とても役立った。
・日本語の言語とルール(法律)を知りたかった。
・たとえ日本語がわからない相手に対しても、日本人はとても親切に接してくれる。このクラスは日常生活で必要な対話を改善するのにとても有効です。ありがとうございます。
2020年から始まった刈谷初期日本語教室「はなそう にほんご」も今年度で4年目になります。協会では、今後もこういった教室を通じて、地域の外国人住民と日本人との多文化共生につなげていきたいと思います。